管理対策

諸条件から高い暴露が想定される場合、あるいはモニタリングにより過剰暴露の可能性が示される場合には、暴露管理対策を必ず講じなければなりません。管理方法として以下の4つのオプションがあります。

  • 工学的管理
  • 職務管理
  • 作業管理
  • 個人用保護具(PPE)

実行可能であれば、通常は工学、職務、作業の管理がPPEに優先され実施されます。規制当局によって「実行可能な」管理の定義が異なる場合があるので、事業者は各管轄当局に連絡して該当するガイドラインを確認する必要があります。実行可能性に関する問題は2つのカテゴリーに分かれます。技術的実行可能性と経済的実行可能性です。技術的実行可能性は、類似産業や類似プロセスに使われている技術を調査することで通常は判断できます。技術的実行可能性については、規制当局、業界団体・協会、その他の支援団体などから入手できる独自の調査研究報告や、学術誌およびその他の刊行物の情報からも確認できます。経済的実行可能性を判断するためには、設備または会社独自の影響評価を行うことが必要です。事業者は、規制当局が職業暴露限界値(OEL)を達成できる技術が特定の産業または特定の生産工程に適用できることを確認している場合もあるので、この点を承知しておく必要があります。

なお、日本語版「健康管理ガイド 第3版」では、日本語版追補として、「日本におけるニッケル化合物の規制(平成21年4月1日施行)について」の資料が掲載されています。

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