科学研究所(NiPERA)

NiPERA Inc. は、ニッケル協会内において独立で設立された科学部門です。NiPERAは科学的に健全な研究調査を支援し、ニッケルの安全な製造・使用・廃棄に必要な配慮や管理についての一般的な認識を促進することをその使命としています。

NiPERAの活動

NiPERAは、ニッケル、ニッケル化合物およびニッケル合金の安全な製造と使用について、潜在的な健康と環境への影響に関する最新の科学的情報を普及すべく活動しています。


  • ニッケルばく露によるヒトの健康と環境への影響に関する研究調査プロジェクトの提案と助成
  • ニッケル関連の研究調査プロジェクトを企画および管理し、研究結果を産官学(ニッケル産業、学術界、規制当局)に浸透
  • 規制の設定や改定に向け、ニッケル含有物質および混合物のリスク評価の実施
  • 職業ばく露モニタリングと健康評価に関する作業環境ガイダンスの提供
  • ニッケル関連の健康および環境問題に関する論文、プレゼンテーション、進行中の研究調査、学会および世界の規制動向について、ニッケル協会会員企業に常に情報提供

運営方式

NiPERAは研究調査プロジェクトを、ニッケル産業から独立した大学の研究所、政府機関、民間の研究所およびコンサルタント会社など、ニッケルの世界的な専門家らに委託しています。

NiPERAは、独立の科学者や規制関連の専門家と共同で、研究調査の目標を設定しプロジェクトを遂行しています。NiPERAの研究調査は、ニッケル産業に携わる労働者、一般の人々および環境全体に対する安全なばく露レベルを決定することをその目的としており、NiPERAの研究調査プロジェクトに参加する研究者らはその研究成果を公に発表することが奨励されています。したがって、NiPERAが後援する研究調査プロジェクトの研究結果のほとんどは、査読付きの学会誌などに掲載されています。

規制関連の活動

NiPERAは、ニッケルメタルとニッケル化合物に関する世界的な規制動向を綿密に追跡しています。またニッケル産業に影響を与える規制上の決定や関連文書について、規制当局と規制当局以外の団体組織の両方に定期的にコメントを提供します。NiPERAはその使命に沿って、科学的な側面からコメントを発表します。

NiPERAの研究者たち

NiPERAには、ヒトの健康と環境毒性の専門家がいます。NiPERA所属の研究者を含むニッケル協会の職員の詳細については、こちらをご覧ください。

NiPERAの歴史

NiPERAは1980年に非営利組織として設立され、2004年にニッケル協会傘下の研究機関(独立法人)となりました。詳しくは「NiPERAの40年」からご覧ください。

年次報告書

NiPERAは年次報告書(英語版のみ)を毎年独自に発行し、その中でNiPERAが実施・助成した科学研究・調査プロジェクトの進展や結果の概要を報告しています。また各研究調査プロジェクトに費やした予算などについても報告書の中で開示しています。NiPERAの年次報告書には、ニッケルの科学にまつわる最先端のトピックが凝縮されています。

ファクトシート

ニッケルおよび環境リスク評価に関する詳細情報が必要な場合に向けて、NiPERAは、欧州連合の既存物質リスク評価(EU RA)と呼ばれる規制を導入した際の結果を説明する文書(ファクトシート)を作成しました。EU RAは、REACH規制(欧州連合が制定したヒトの健康や環境の保護のために化学物質を管理する欧州議会および欧州理事会規則のことで、欧州域内の化学物質の登録・評価・認可および制限を行う制度)や水枠組み指令などの他の欧州規制プロセスの先駆けとして機能し、世界中の規制動向に影響を与えています。ニッケルの生態毒性とリスク評価における主要な進歩は、EU RAへの対応を通じて達成されたものです。環境科学ファクトシート・シリーズでは、これらの進歩の起源と影響について説明しています。詳細は環境科学ページよりご覧ください。

環境科学ファクトシート・シリーズ(英語版)

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