ニッケルは(前述したステンレス鋼以外にも)低合金鋼にとっても重要な合金化添加元素であり、ギアと伝動軸といった工学部品では、高い延性を保ちながら強度と靱性を向上させます。またニッケルはフェライト鋼の低温靱性を改善し、極低温用途での利用を可能にします。たとえば9%ニッケル鋼はLNGの処理や保管用途に用いられています。さらにニッケルは高強度鋼にも役立っており、特に高い引張強度を持つ「マルエージング」鋼の生産に利用されています。ニッケルはこのほか浸炭鋼、窒化鋼、工具鋼の一部でも重要な役割を果たしています。
- 10062 : 型鋼選択の新手法
- 11005 : 現代の浸炭ニッケル合金鋼
- 389 : ニッケル合金鋼の等温変態図
- 1232 : 極低温ニッケル鋼の破壊靱性および関連特性
- 4419 : 18%ニッケルマルエージ鋼 − 工学特性
- 1278 : IN-787 − 析出硬化合金鋼、特性と用途
- 1238 : ニッケル合金鋼の低温特性
- 1203 : ニッケル浸炭鋼を指定する6つの理由
- 1108 : ニッケル合金鋼板
- 447 : 合金鋼の組成
- 479 : ニッケル合金窒化鋼
- 472 : ニッケル合金工具鋼
- 392 : ニッケル合金鋼の焼入性