毒性

職場におけるニッケル暴露で毒物学的に関連のある主要な暴露経路は吸引と皮膚暴露です。経口暴露も発生する可能性はありますが(たとえば手と口による接触)、適切な産業衛生慣行(たとえば食事前に手を洗う)を確立すれば、これらの暴露を最小限に抑えることは容易です。「健康管理ガイド 第3版:第5章」では前者の経路(すなわち呼吸器と皮膚)に絞って説明されています。ニッケルおよびニッケル化合物の全体的な毒性に他の経路(たとえば経口暴露)もある程度関係すると思われるので、これらについても簡単に説明されています。重視すべき物質は、職場との関連性が最も高い個々のニッケル種、すなわち金属ニッケル、ニッケル合金、酸化物、硫化物、可溶性のニッケル化合物、およびカルボニルニッケルです。

なお、日本語版「健康管理ガイド 第3版」では、日本語版追補として、「日本におけるニッケル化合物の規制(平成21年4月1日施行)について」の資料が掲載されています。

このページのトップへ