ニッケルと外科用インプラント

ステンレス鋼は、今日の手術に使用される材料として最も一般的なものの1つです。ステンレス鋼には、生体適合性、洗浄・消毒の簡便性、高強度、耐食性があります。これらの特徴から、ステンレス鋼は皮下注射針やカテーテル等の手術用器具として理想的です。また、骨固定用のネジや人工関節等の外科用インプラントには特殊ステンレス鋼が使用されます。

ステンレス鋼の鋼種は60種類以上ありますが、基本的にステンレス鋼は、重量比で10.5%以上のクロムと1.2%未満の炭素を含む鉄の合金です。外科用インプラントに最も一般的に使用されている特殊ステンレス鋼には、約3%のモリブデンと約14%のニッケルも含まれています。

近年、ニチノールという特殊合金がニッケルを含有する新たな医療用材料として登場しています。ニッケルとチタンからなるニチノールは、一般的にステント(動脈の拡張や、インプラントを入れる際のよじれ防止用のガイドワイヤ内に使用される細いチューブ)に使用されています。

短期と長期の処置を合わせて、毎年数百万例実施される外科用インプラント手術の中には、インプラント合金に含まれるニッケルがアレルギー反応の原因であると疑われるケースが何例か報告されています。このアドバイザリノートは、手術に使われる合金の一部として、ニッケルの安全な使用について保証と注意事項を提供することを目的としています。

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